抄録
テトラキス(2-チエニル)メタン (1a) の四つのチエニル基の5位をさらにチオフェンで拡張したテトラキス(5-(2-チエニル)-2-チエニル)メタン (2a)、およびテトラキス(5-(5-(2-チエニル)-2-チエニル)-2-チエニル)メタン (3a) を鈴木カップリングを鍵反応として合成した。また、末端チオフェン環の5位にトリメチルシリル基を導入した誘導体1b-3bも合成した。1a-3aは置換基を持たないにも関わらず、塩化メチレン、クロロホルム、THFに対して高い溶解度を示す。チオフェン環を増やす毎にその吸収極大波長は長波長シフトするとともに吸収強度の増大も見られる。