主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
金属内包フラーレンは、低いイオン化ポテンシャルを有する金属原子から高い電子親和力を有するフラーレンケージへ電子移動が起こり、空フラーレンとは異なる反応性、物性が期待される。金属内包フラーレンへの化学修飾は、反応性の解明と機能性分子の構築を目的として様々な反応が検討されてきた。中でもカルベン付加反応は有効な化学修飾法の一つであり、これまでにアダマンチリデンの付加反応が効率的に金属内包フラーレン誘導体を生成することを見出している。今回、光及び熱分解により100%カルベンを生成することが知られているクロロフェニルジアジリンを用いて、La@C82及びLa2@C80のカルベン付加誘導体を合成し、その反応性や構造についての検討を行った。