主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
Ni錯体は磁気的性質、電気的性質や触媒機能を有するのみでなく、配位子の性質により多種な配位形態の構築が可能なため、構造的観点からも非常に興味深い。一方で、錯体の配位子としての第二級チオアミド基は、塩基・酸の作用により容易に脱プロトン化が起こり、イミンチオレート・チオアミダートという共鳴体を形成する。これまでに第二級チオアミド基を有するRu錯体において、中心金属への電子供与性を制御できることを報告している。 本研究ではチオアミド基を含んだシクロメタレーション配位子を用いてNi錯体を合成し、それらの同定および電気化学測定を行ったので報告する。