主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
我々は、キサンテン化合物を土台分子として用い、[2.2]パラシクロファンをはじめとする芳香族化合物をキサンテン骨格の4,5-位に配置することにより、芳香環が数十枚積層した主鎖型芳香環積層高分子を合成することに成功した。その蛍光発光特性を検討したところ、積層した芳香環から末端基への空間を介したエネルギー移動が観測された。これまでに提案され合成されている単一分子素子としての人工分子ワイヤーは炭素-炭素の結合を介した共役系で構成されており、このような積層芳香環の空間を介して情報を伝達する分子ワイヤーの構築は世界で類を見ない。