主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
立体混雑したトリアリールホスフィンの吸収、発光スペクトルと構造との関係を検討した。トリアリールホスフィンでは立体混雑の程度が大きくなるほどリン原子周辺の結合角が大きくなり酸化電位が低下することに対応し、極大吸収波長が長波長シフトした。蛍光波長はトリフェニルホスフィンと比較すると長波長シフトしStokesシフトが小さくなった。4-ジメシチルボリルアリール基を有する立体混雑したトリアリールホスフィンを合成したところ、吸収及び発光がそれぞれ407 nm及び691 nmに観測され、対応する4-ボリルアリールアミン系蛍光色素と比較すると200 nm近く大きなStokesシフトを有することが分かった。