主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
アセトニトリル中m,p-置換ジアゾアセトフェノンへの光照射(266nm) により発生したフェニルケテンと種々のアミンとの反応を時間分解赤外分光法により追跡した。反応性の高い第2級アミンとケテンの求核付加反応では電子吸引基により活性化したケテンの反応速度にシーリングが観測され、置換基効果の精密な解析はできないことが見いだされた。一方、ベンジルアミンとケテンの二次反応速度定数に及ぼす置換基効果は湯川—都野式により精度よく相関された。ケテンへの求核付加段階に対してρ=0.49、r=1.25、中間体からアミドへの段階に対してρ=0.54、r=1.61が得られた。この結果に基づいて遷移状態構造を推定した。