主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
チオアミド結合は一般的にアミド結合よりも平面構造を強く指向する ことが知られている。我々は、二環性の7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン骨格を有する種々のベンゾイルチオアミドを合成し、X線結晶構造解析に成功した。その結果、窒素原子上がピラミッド化し、チオアミド結合が非平面化した構造をとることが明らかとなった。その度合いには置換基効果が見られ、ベンゼン環上に電子供与性基が置換するほど平面性が失われていた。温度可変NMRを用いたC(S)-N結合の回転障壁の評価により、溶液中における非平面化も示唆された。また、二環性骨格を有するβ-アミノ酸誘導体をモノマー単位とするチオペプチドオリゴマーを合成し、NMR・CDスペクトルを用いて構造解析を行った。