主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
ジチゾンは容易に種々の金属イオンに配位し,生成した金属ジチゾナートは光照射により配位子の構造変化が起こりフォトクロミズムを示す。本研究では,金属錯体の構造変化における動的挙動を調べるために,Zn2+に2分子のジチゾンが配位した亜鉛ジチゾナートのフォトクロミズム速度定数の圧力,溶媒粘度依存性を調べた。低粘性溶媒中では,反応速度定数は加圧とともにわずかに抑制された。高粘性溶媒中では,加圧とともに著しい反応抑制,すなわち動的溶媒効果が観測された。講演では動的挙動の詳細について,理論モデルに基づいた解析について述べる。