基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
第19回基礎有機化学討論会(第38回構造有機化学討論会・第58回有機反応化学討論会)
セッションID: C01
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口頭発表
分子内電荷移動相互作用を有するキラルなビナフチル誘導体の構造とキロプティカル特性
*西坂 政輝森 直楊 成井上 佳久グリメ ステファン
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抄録
キラルなビナフチル誘導体は軸不斉により、円二色(CD)スペクトルにおいて1Bb 遷移に大きな励起子カップリングを示す。さらに、このような性質を示すビナフ チル誘導体に分子内電荷移動(CT)相互作用を導入することにより、構造に変化を 与えることができると期待できる。CT性ビナフチル誘導体はCDスペクトルの 1Bb遷移において振幅(A = Δε1st - Δε2nd)= 560 M-1cm-1の大きな励起子カップリングを示したが、2,2’位を鎖長の異なるリンカーで結合することで二面角を固定したCT性ビナフチル誘導体では、A = 470(ブトキシ鎖)、440(プロポキシ鎖)、330(エトキシ鎖)となった。本発表では、これらの実験結果と量子化学計算により得られる理論CDスペクトルの比較、検討を行ったので報告する。
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© 2008 第19回基礎有機化学討論会 組織委員会
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