構造設計性に優れた金属錯体は超分子構造体の構築手法として非常に有用であり、これまでに様々な機能性錯体超分子が報告されているが、金属イオン・有機配位子双方の利点を活かした例は多くはない。我々は構造設計性の上、さらに電荷や電子スピンといった金属イオンの特長を活かした機能を有する錯体超分子の構築を目的とし、金属錯体に於いてスピンクロスオーバー現象や液晶性の発現が知られているターピリジン骨格を剛直なπ電子系で連結した配位子及びそれらを用いた錯体超分子を設計・合成した。本発表では鉄及びコバルト錯体の構造と物性について報告する。