主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
従来二次元パイ共役系の物性を制御するには、もっぱらパイ系そのものの構造変化やヘテロ原子の導入などが用いられてきた。これに対して、パイ共役系をビシクロ炭素骨格でとり囲むという構造修飾により、シグマ-パイ共役を用いることによって、全く新しいパイ共役系を創成することができる。いくつかの炭化水素パイシステムおよび含硫黄パイシステムなどにおける具体的な例を示す。また、三次元パイ共役系の典型例としてのフラーレンC60およびC70について、最近成功した分子手術法による水素内包体の合成とその物性の詳細についても述べる。