抄録
従来のイオン性液体の融点・粘度などの性質を光による刺激により可逆的に制御するのがこの研究の目的である。よく使われるイオン性液体骨格に光応答性を持つアゾベンゼンを導入した化合物を合成した。この化合物が溶液中で紫外光(330nm - 400nm)によりtrans体からcis体に光異性化することを吸収スペクトルの変化で確認できた。室温では熱異性化が遅いことを確認した。この化合物は固体状態で得られた。固体状態のDSCは94.7℃で吸熱が観測された。溶液中の光異性化でcis体の含有率を高くしたサンプルでは -30°C付近にガラス転移による吸熱が観測された。NMRスペクトルの変化からtrans体とcis体の割合を求めた。この化合物は異性化の状態により融点が変化することが確認された。