2009 年 2009 巻 60 号 p. 174-176
近年,秋田県内において,イネドロオイムシに対してフィプロニル剤の防除効果が低いという問題が生産現場から指摘されていた.そこで2007 年~2008年にかけてフィプロニル抵抗性個体群の発生状況と有効薬剤を検討した.本県において,県中央部以北の日本海沿岸部で広域的にフィプロニル抵抗性個体群が確認され,抵抗性個体群のLD50 値は感受性個体群に比べ最大で11.4 倍高かった.また,フィプロニル抵抗性個体群に対する各種薬剤の圃場試験を実施した結果,クロチアニジン箱粒剤,チアクロプリド箱粒剤,ジノテフラン箱粒剤,イミダクロプリド箱粒剤,チアメトキサム・ピロキロン箱粒剤では十分な防除効果が認められた.