2011 年 2011 巻 62 号 p. 179-181
2004~2009 年に岩手県の殺虫剤無散布リンゴ園において,ナシマルカイガラムシ歩行幼虫の発生数を両面テープトラップで調査した.歩行幼虫の捕獲数は2004~2007 年は年とともに指数関数的に増加した.2008 年の休眠期にマシン油乳剤を散布したところ,2008 年の発生密度が低下したが,2009 年には再び増加した.これらの観察から,殺虫剤無散布条件下では,本種の発生密度はマシン油乳剤による防除後2~3 年で果実被害が発生する水準まで回復し,4~5 年で樹勢に影響が出る密度に達すると推測された.