2016 年 2016 巻 67 号 p. 182-186
土壌散布型微生物製剤Metarhizium anisopliae 菌は,難防除害虫であるアザミウマ類の防除に利用されているが,それらの残存性は,環境条件や農薬使用等により左右されやすい.そこで,M. anisopliae 菌の残存性の評価についてqPCR 解析により検討した.初めに,本菌のITS 領域配列情報を基に,特異的検出用プライマーを作製した.作製したプライマーは,土壌中における対象菌を特異的に定量可能であり,製剤菌の残存性の評価には十分な精度であると考えられた.次に,宮城県内2 圃場におけるキュウリハウス抑制栽培のアザミウマ類の防除効果と製剤菌の残存程度を調査した.その結果,2 圃場共に防除効果は判然としなかったものの,白石市圃場においては,地点毎に残存程度にばらつきが検出された.