2018 年 2018 巻 69 号 p. 85-87
2014年に福島県田村市及び三春町のピーマン生産者31戸を対象に,圃場毎のピーマン炭疽病の発生状況と耕種概要を調査し,数量化I類によりピーマン炭疽病の発生程度に影響を与える要因について解析した.その結果,影響が大きかった要因は,前年の発生状況,薬剤散布間隔,罹病果実の除去,及び資材消毒であった.この結果に基づき2015年に三春町の生産者10戸を対象として薬剤散布間隔の短縮,罹病果実の除去,資材消毒の3対策を実施する介入試験を実施した.その結果,発病株率は,非介入群(5戸)が平均25.0%に対して介入群(5戸)は1.8%と顕著な対策効果が認められた.