2019 年 2019 巻 70 号 p. 162-167
コレマンアブラバチとナケルクロアブラバチを同時に用いたアブラムシ類防除効果を促成栽培イチゴにおいて検討した.2016年産作では2種アブラバチのマミー製剤による防除試験を行い,2017年産作ではこれら2種のアブラバチをバンカー植物(オオムギ)および代替餌(トウモロコシアブラムシ)によって維持するバンカー型製剤による防除試験を実施した.製剤区,無処理区を設けワタアブラムシの個体数を比較したところ,2016年産,2017年産ともに製剤区ではワタアブラムシが抑制され,イチゴ上でのマミー形成が確認された.マミー製剤およびバンカー型製剤はワタアブラムシに対して高い防除効果を示すことが確認された.さらに2017年産作ではバンカー型製剤によるモモアカアブラムシに対する防除効果を確認した.