2021 年 2021 巻 72 号 p. 35-40
ダイズ黒根腐病は日本のダイズ栽培における重要病害の一つであるが,これまでに完全な抵抗性品種や卓効を示す農薬などは見出されておらず,安定生産に向けた新たな防除技術の開発が急務である.本研究では,液状亜リン酸肥料の葉面散布による本病の被害軽減効果を明らかにするため,2017~2020年に大型プランターを用いた接種試験において処理方法を検討し,さらに2019~2020年には自然発生圃場においてその効果を検証した.プランター接種試験の結果より,6葉期および開花期における液状亜リン酸肥料(商品名「サンカラー」)の葉面散布で,無散布に比較して発病が低く抑えられた.一方,青森県黒石市の1圃場およびつがる市の3圃場の計4圃場において液状亜リン酸肥料の6葉期葉面散布を実施したところ,散布区における重症株率は無散布区に比較し低下する傾向がみられ,被害軽減に有効であると考えられた.