2000 年 2000 巻 51 号 p. 33-36
べと病のダイズ収量に及ぼす影響を調べるため被害解析を行った。1998年および1999年に, 延べ3圃場でべと病の発病程度と子実重との関係を調査した結果, 開花時の発病 (上位葉の病斑面積率) と子実重 (防除区の子実重の百分比) との間に相関が認められ, y=-3.1059x+105.49 (x=病斑面積率, y=子実重百分比, 寄与率R2=0.4582**, n=34) の関係が得られた。被害許容水準を減収率2%としたときの病斑面積率は25%で, 開花始の病斑面積率2.5%を要防除水準と設定した。防除適期と防除回数を調べるため, 1997~1999年の3力年, オキサジキシル・銅水和剤の茎葉散布による防除試験を行った。要防除水準に対応した防除として, 1) 開花2~3週間前に要防除水準に達した場合は要防除水準に達した時期とその2~3週間後の2回散布, 2) 開花始に要防除水準に達した場合は開花期の1回散布, 3) 開花始に要防除水準に達しなかった場合は防除は不要, を設定した。