北里大学一般教育紀要
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原著
大学のスポーツ科目におけるテニス受講者の実態
板橋 クリストファーマリオ
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2014 年 19 巻 p. 135-150

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抄録

 大学のスポーツ科目においてテニスを受講した学生を対象にアンケート調査を行い、受講者の 実態を把握するとともに、より良い授業を行うための一助となるよう本研究を行った。 結果について、授業に求めることは「楽しさ」「技術の向上」であった。授業内容の好き嫌いで は、どの内容についても「嫌い」を挙げた者は少なかったが、「基本練習」では「好き」を挙げた 者が少なかった。テニスの楽しさでは、「上手く打てたとき」「ラリーがたくさんつながったとき」 「仲間と盛り上がったとき」を挙げた者が多かった。各ショットの好き嫌いでは「バックハンドス トローク」「バックボレー」で「嫌い」を挙げた者が多く、その理由で最も多かったのは「上手く できないから」であった。
 以上の結果から、テニスの授業では楽しさのみではなく技術の向上も果たせることが求められ ており、特にその傾向はテニス経験者に強く、教員には技術指導力の高さが必要とされている。 また、「バックハンドストローク」「バックボレー」に苦手意識を持っている受講者が多いことか ら、これらの練習を増やすことや技術向上に効果的な指導法を取り入れる必要がある。授業内容 では受講者の技術レベル如何に関わらず基本練習一辺倒では無く、実戦練習を積極的に取り入れ ることが望まれている。受講者の満足度が高い授業行うことでテニスに対する良い印象が残り、 生涯スポーツとして継続する者が増えることが考えられる。

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