日本航空宇宙学会誌
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航空通信の現状と課題(<特集>将来航空交通システムの実現に向けた研究開発 第7回)
住谷 泰人
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2012 年 60 巻 11 号 p. 402-407

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抄録

円滑な航空交通の実現に向けた航空交通システムの運用改善の一つとして,軌道ベース運用の概念に基づく航空用システムが検討されている.このシステムでは,飛行位置と時間を綿密に管理,調整して円滑な航空交通流を構築する.航空機の運航において,音声やデータを用いた航空用の移動通信システムは,航空機上のパイロットと地上の航空管制官が互いの意思疎通を図り,情報共有する上で欠かせないシステムである,本稿では,軌道ベース運用の概念に基づく航空通信システムの現状と課題について報告する.特に,米国で展開中の航空用データ通信システム策定計画(Data Comm)や日本での航空交通システムの変革に向けた協調的行動(CARATS)における航空通信システムの動向とともに,将来の航空通信システムを中心とした国際民間航空機関や欧米の航空用標準規格策定組織等の状況について紹介する.

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© 2012 一般社団法人 日本航空宇宙学会
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