日本航空宇宙学会誌
Online ISSN : 2424-1369
Print ISSN : 0021-4663
ISSN-L : 0021-4663
特集 脱化石燃料・水素・電動航空機技術 第4回
航空機用電動推進システム技術の飛行実証
西沢 啓小林 宙飯島 朋子山崎 宏二奥山 政広田頭 剛平野 義鎭吉村 彰記進藤 重美岡井 敬一
著者情報
ジャーナル 認証あり

2017 年 65 巻 7 号 p. 196-200

詳細
抄録

JAXAでは独自開発した航空機用電動推進システム技術を飛行実証する研究事業“FEATHER”を2012年~2015年にかけて実施し,多重化モータシステム,回生エアブレーキシステム,電池システム等を開発し,実証試験機に搭載して有人飛行実証を達成した.多重化モータシステムは,離陸上昇中に一部が故障しても残存したモータの出力で上昇を継続できる「推力全喪失回避機能」を備えており,単発プロペラ機のエンジン故障事故回避に有用である.回生エアブレーキシステムは,降下時にプロペラを風車のように作動させて位置エネルギを電力として回生・充電する「エネルギ回生機能」を有し,エネルギ消費を節減できると同時に,回生時プロペラに発生する空力抵抗をパイロットが調整することも可能で,従来のエアブレーキ板の代替機能も有する.これらの新しいシステム及びその機能を世界に先駆けて有人飛行実証した.その成果について概説する.

著者関連情報
© 2017 一般社団法人 日本航空宇宙学会
前の記事 次の記事
feedback
Top