日本航空宇宙学会誌
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特集 「きぼう」日本実験棟 簡易曝露実験装置(ExHAM)を支えるミッションと利用計画 第8回
カーボンナノチューブの耐宇宙環境性試験地上対照試験と機械的性能の評価
渕田 安浩人見 尚石川 洋二苅田 基志井上 翼馬場 尚子
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2019 年 67 巻 1 号 p. 31-34

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抄録

カーボンナノチューブ(CNT)は,1991年に発見され,ダイヤモンドのような立体構造ではなくグラフェンが筒状になった原子構造が特徴的な1次元物質である.さらにCNTは軽量,高強度かつ高い導電性を有することから,構造材料,リチウムイオン電池の電極材料,配線材料や半導体への利用展開も期待されている材料である.本実験では,CNTを宇宙エレベーターのケーブル材料に利用する場合に,宇宙環境における耐宇宙環境性を調査することを目的とした.宇宙エレベーター建設のためには,あらゆる高度での宇宙環境へ対応する必要があるが,高度約400kmでの曝露実験を通して,要求性能の設定へもつなげる.本報告では,1~2年間の曝露試験を通して,CNTの細撚りおよび太撚り撚糸を用いて,宇宙曝露前後における機械的特性の評価および外観変化の観察などを行い,地上対照試験と比較した結果について紹介する.

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© 2019 一般社団法人 日本航空宇宙学会
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