2023 年 71 巻 8 号 p. 215-220
エイヤフィヤトラヨークトルやメラピ火山の噴火時,ヨーロッパや東南アジアにおいて航空輸送が著しく混乱した.我が国には活火山が数多く存在しており,大規模な火山噴火が発生した場合,航空輸送に甚大な影響を与えることが想定される.このような背景の中,筆者らは大規模火山噴火リスクに対する航空機避難問題を定式化し,各航空機避難時間の総和を最小化する最適化モデルを構築した.構築したモデルは緊急オペレーションとして,噴火の影響を受ける航空機の避難先空港の割り当てと空港の駐機容量の一時的緩和を考慮できる.本研究ではCARATS Open Dataから航空機の位置座標を抽出した.またAIS Japan航空路誌情報から各空港に駐機できる最大航空機数を算出した.航空機の避難先の組み合わせの最適化にはメタヒューリスティック手法である遺伝的アルゴリズムを用いた.ケーススタディとして桜島噴火を想定した航空機避難シナリオの分析を行った.