北関東医学
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原著
各種口腔ケアの効果に関する検討 - 口腔常在菌を指標として -
第2報 各種含嗽剤による含嗽効果の検討
神野 恵治茂木 健司笹岡 邦典根岸 明秀
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2008 年 58 巻 1 号 p. 1-7

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抄録

【背景・目的】 先に著者らは口内貯留による各種含嗽剤の薬剤効果を報告した. 今回は含嗽という機械的清掃行為が加えられた場合の一般細菌, カンジダを減少させる効果について検討した. 【対象と方法】 健常成人18名に対し, 水道水, 薬用リステリン®(青色) 原液, 2倍希釈液, 4倍希釈液, 薬用リステリン®(黄色) 原液, 2倍希釈液, 4倍希釈液, ポピドンヨード 30倍希釈液, ハチアズレ®, 3 %過酸化水素水, ネオステリン・グリーン®50倍希釈液おのおの30mlを含嗽後の唾液を検体とし, 一般細菌, カンジダの培養後, 含嗽剤作用前後のコロニー数を比較した. 【結 果】 一般細菌は, 含嗽前では全例から検出されたが, 含嗽後では50.0~100%で減少した. カンジダは, 含嗽前では23.0~38.0%に検出され, 含嗽後では40.0~100%で減少していた. いずれも薬用リステリン®(青色) 原液, ポピドンヨード30倍希釈液の減少率が高かった. 【結 語】 含嗽剤を用いて含嗽することにより, 一般細菌, カンジダを減少させる効果が認められ, 特に薬用リステリン®(青色) 原液, ポピドンヨード30倍希釈液の効果が高かった.

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© 2008 北関東医学会
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