抄録
【目 的】 治療を受ける高齢がん患者が抱く希望を明らかにし, 看護支援を検討する. 【対象と方法】 対象はA病院で治療を受ける高齢がん患者で, 病名告知を受けており, 言語的コミュニケーションが可能な65歳以上のがん患者3名. 希望に関する半構成的面接を行い, 質的に分析を行った. 【結 果】 高齢がん患者が抱く希望は, 今までの人生で形成されてきた価値観がその中心をなしていた. がん治療が終了している場合には, 今まで抱いていた希望を基礎とし, 健康という新たな視点が追加された希望へと変化していた. 一方, 治療が継続している患者は, その治療への不安に影響を受け, 希望を抱くことそのものが困難な状況にあった. 【結 語】 高齢がん患者の希望は, 価値観が中心をなし, 希望を抱くことには今後の見通しが立っているかどうかが影響していた. 看護支援として, 患者の価値観を捉えること, 見通しを立てるための情報提供や不安を軽減させる介入が必要であることが示唆された.