北関東医学
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61 巻 , 4 号
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原著
  • Eiko Abe, Kunihiko Hayashi, Yasuhiro Matsumura, Yuichi Sugai
    2011 年 61 巻 4 号 p. 471-478
    発行日: 2011/11/01
    公開日: 2011/12/14
    ジャーナル フリー
    Background : Although unintentional weight loss is a frequently encountered problem in care settings, little is known about when it starts. The authors observed body weight longitudinally in an elderly population and examined its association with mortality. Methods : Body weight was monitored in residents who lived in a nursing home for the elderly in Tokyo between fiscal years 2002 and 2004, with the final observation date set at October 2008 for survivors and at the date of death for those who died. The 3-year period before the final date was divided into six periods. A linear regression coefficient was calculated as the rate of weight change for each period and compared between survivors and those who died. Results : In the mortality group, significant weight loss was seen from 24 months before death : -0.42kg, -0.62kg, -0.90kg, and -1.78kg in 19-24 months, 13-18 months, 7-12 months, and 1-6 months before death, respectively. In the survival group, there was no significant change in any period. Logistic regression analysis showed that weight change adjusted by sex, age, dementia, and BMI was significantly associated with mortality. The weight loss was large in residents with dementia. Conclusions : Weight loss began 2 years before death. The findings suggest the importance of daily weight measurements to detect changes associated with mortality.
  • Satoshi Adachi, Atsushi Yamamoto, Tsutomu Kobayashi, Tsuyoshi Tajika, ...
    2011 年 61 巻 4 号 p. 479-482
    発行日: 2011/11/01
    公開日: 2011/12/14
    ジャーナル フリー
    Background & Aims : De Quervain's disease is known as a representative disease that causes wrist pain, however, its epidemiology remains unclear. The purpose of this study was to elucidate the prevalence of de Quervain's disease among the general population and to identify its risk factors. Methods : The subjects participated in the examinations consisted of 402 people (total of 804 hands), including 157 males and 245 females with mean age of 64.1 years. We recorded the subjects' background and medical history and then performed physical examinations. We determined the prevalence of de Quervain's disease and conducted a statistical analysis to investigate their background factors. Results : De Quervain's disease was present in 3.7% (15/402 people) and the prevalence by age group was 9.8% in their forties, 3.6% in their fifties, 1.8% in their sixties, 3.9% in their seventies, and 3.7% in their eighties. The prevalence was significantly higher in females than in males. No difference was found in terms of the mean age, hand dominance, height, weight, heaviness of labor activity and presence of medical complication. Conclusions : In the general population, 3.7% of 402 people had de Quervain's disease, and its risk factor was identified to be females.
  • Takehiro Shimada, Makoto Amanuma, Ayako Takahashi, Yoshito Tsushima
    2011 年 61 巻 4 号 p. 483-487
    発行日: 2011/11/01
    公開日: 2011/12/14
    ジャーナル フリー
    Purpose : The aim of this study was to compare non-contrast 3T renal MRA with that of 1.5T unit. Methods and Materials : We performed renal MRA in twelve volunteers using a 1.5T and 3T unit. For renal MRA, 3D SSFP sequence was used. For quantitative evaluation, ROI was set on the aorta, main stems of bilateral renal arteries, and IVC, measuring flow signal at each point. Signal intensity ratio (SIR) of renal artery relative to the parenchyma and IVC were calculated. For subjective analysis, two readers evaluated visual quality. Results : SIR of the both renal artery on 3T MRA were significantly higher than those on 1.5T (p<0.01). On subjective analysis, the mean visualization score of renal main stem showed no statistically significant difference. However, the scores of the peripheral branches on 3T was significantly higher than those of 1.5T bilaterally (p<0.05). IVC showed significantly lower signal ratio on 3T relative to that on 1.5T. Conclusion : 3T MRA showed superior demonstration of renal arteries compared with 1.5T MRA. The intraparenchymal peripheral branches are especially well demonstrated on 3T MRA. Decreased venous signal on 3T system contributed to the selective arterial demonstration.
  • 北田 陽子, 瀬山 留加, 高井 ゆかり, 武居 明美, 神田 清子
    2011 年 61 巻 4 号 p. 489-498
    発行日: 2011/11/01
    公開日: 2011/12/14
    ジャーナル フリー
    【目 的】 一般病棟に勤務する看護師による終末期がん患者の家族への支援内容を明らかにすること. 【対象と方法】 倫理審査委員会の承認を得て, A病院の一般病棟に勤務する看護師で, がん看護従事年数が通算3年以上の者を対象に, 半構成的面接によりデータ収集し, 質的帰納的方法を用いて分析した. 【結 果】 対象は19名で, がん看護従事年数は3-20年であった. 分析の結果, 5コアカテゴリーである『家族支援の前提となる経験知や知識技術』『家族支援を行う上での信頼関係の形成』『家族成員及び家族内の状況把握と問題の明確化』『家族を全人的に捉えた実践』『実践の自己評価』が構成された. 【結 語】 看護師は終末期がん患者の家族支援において, 経験などから家族支援の意味づけや, よりよい看護支援への動機づけを行っていた. このことから, 自己の看護を振り返る機会を増やすことで, 家族支援の実践の向上に繋げられる可能性が示唆された.
症例報告
  • 川久保 悦子, 内田 陽子, 小泉 美佐子
    2011 年 61 巻 4 号 p. 499-508
    発行日: 2011/11/01
    公開日: 2011/12/14
    ジャーナル フリー
    【目 的】 認知症高齢者に対して「絵画療法プラン」を作成, 実践し, (1) 絵画療法が認知症高齢者にもたらす効果, (2) 認知症高齢者の作品の特徴, (3) 肯定的反応および否定的反応を示した絵画療法の画題, (4) 絵画療法を効果的に進めるための介入方法を明らかにした. 【対象・方法】 対象者は, 認知症をもつ年齢65歳以上の高齢者で, 認知症グループホームHを利用し, 調査協力を得た5名である. 3か月間に, 週1回, 60分程度の「絵画療法プラン」を計12回介入した. 評価は内田1の認知症ケアのアウトカム評価票, BEHAVE-ADを使用し, 各回の絵画作品の評価も行った. また対象者の反応をカテゴリー分類した. 【結 果】 対象者5名すべて女性であり, 年齢は86±5.9歳 (平均±SD), 全員がアルツハイマー病であった. (1) 絵画療法が認知症高齢者にもたらす効果は「周辺症状」,「介護ストレス・疲労の様子」,「趣味・生きがいの実現」,「役割発揮の有無」の改善と,「制作への自主性」や「他人の作品を褒める」などの肯定的な行動や言動をもたらした. (2) 作品は色あざやかで抽象度が高く大胆な構図で, 単純化などの特徴がみられた. (3) 認知症高齢者に肯定的な反応であった画題は「色彩が原色で彩度が高く, 工程が単純, 写実ではなく自由表現をいかした画題」「昔使っていた材料を使った画題」「生活の中で役に立ち, 手芸を取り入れた画題」「色や素材を選択できる画題」であった. (4) 絵画療法には肯定的な言動の反面「できない」という, 相反する感情もあった. 【結 語】 絵画療法は, 認知症高齢者の精神活動によい効果をもたらすが, ケア提供者が絵画療法プランを取り入れることで, 認知症高齢者のいきいきとした反応や言動を発見することができる. 介入により新たに発見したことをアセスメントし, 認知症高齢者ができることを促すようなケアを行うことが求められる. 落ち着いた環境を整え, 画題と介入方法を考慮する必要がある.
  • 原 祥子, 武居 明美, 瀬山 留加, 高井 ゆかり, 角田 明美
    2011 年 61 巻 4 号 p. 509-514
    発行日: 2011/11/01
    公開日: 2011/12/14
    ジャーナル フリー
    【目 的】 治療を受ける高齢がん患者が抱く希望を明らかにし, 看護支援を検討する. 【対象と方法】 対象はA病院で治療を受ける高齢がん患者で, 病名告知を受けており, 言語的コミュニケーションが可能な65歳以上のがん患者3名. 希望に関する半構成的面接を行い, 質的に分析を行った. 【結 果】 高齢がん患者が抱く希望は, 今までの人生で形成されてきた価値観がその中心をなしていた. がん治療が終了している場合には, 今まで抱いていた希望を基礎とし, 健康という新たな視点が追加された希望へと変化していた. 一方, 治療が継続している患者は, その治療への不安に影響を受け, 希望を抱くことそのものが困難な状況にあった. 【結 語】 高齢がん患者の希望は, 価値観が中心をなし, 希望を抱くことには今後の見通しが立っているかどうかが影響していた. 看護支援として, 患者の価値観を捉えること, 見通しを立てるための情報提供や不安を軽減させる介入が必要であることが示唆された.
  • Yuji Shimizu, Koji Kurosawa, Manabu Ueno, Junichi Nakagawa, Toshitaka ...
    2011 年 61 巻 4 号 p. 515-518
    発行日: 2011/11/01
    公開日: 2011/12/14
    ジャーナル フリー
    A 53-year-old man was admitted to our hospital because of lumbago. Gastrointestinal endoscopic examination performed on admission did not reveal any gross gastric abnormalities. Lumbar radiography and bone scintigraphy revealed multiple bone osteoblastic changes. Chest radiography showed right pleural effusion. The findings of the chest computed tomography and cytological examination of the pleural effusion were strongly suggestive of lung cancer. The patient was refractory to chemotherapy, and he died of cancer and disseminated intravascular coagulation. The autopsy revealed absence of primary lung cancer and the presence of tumor emboli in the right lung field. Swollen perigastric lymph nodes, tiny signet-ring cell carcinoma at the posterior wall of the stomach corpus, and severe vascular invasion were also observed at autopsy.
    Therefore, signet ring cell carcinoma of the stomach should be considered as a possible diagnosis in early-stage gastric cancer patients who develop osteoblastic metastasis and pleural effusion.
  • 新井 正明, 落合 亮, 平井 圭太郎, 須納瀬 豊, 横尾 英明, 竹吉 泉
    2011 年 61 巻 4 号 p. 519-524
    発行日: 2011/11/01
    公開日: 2011/12/14
    ジャーナル フリー
     症例は63歳男性. 上腹部不快感を主訴に近医を受診した. 上部消化管内視鏡検査で胃前庭部小弯に, 2型の腫瘍を認め, 生検の結果, 中~低分化管状腺癌と診断され, 石井病院外科に紹介された. CT検査で肝左葉に大きさ約5 cmの低吸収領域を認め, 胃癌の肝転移と診断した. 平成22年4月からS-1+CDDP療法を開始した. 7コース終了後の内視鏡では腫瘍は明らかに縮小傾向で, 瘢痕組織様であった. またMRIで肝転移の著明な縮小がみられ, 腫瘍は外側区域に限局した. 平成23年3月群馬大学医学部附属病院で幽門側胃切除D2郭清, Billroth I法再建, 肝外側区切除を施行した.
     病理学的にはtub2, pT2 (MP), pN0, INFβ, ly0, v2, PM (-), DM (-), H1, pStage IVであったがR0切除ができた. 経過は良好で, 第12病日に退院した. その後石井病院外来で経過観察中であるが, 術後5ヶ月の現在明らかな再発はない.
  • 岩波 弘太郎, 小林 克巳, 六本木 隆, 前村 道生, 竹吉 泉
    2011 年 61 巻 4 号 p. 525-529
    発行日: 2011/11/01
    公開日: 2011/12/14
    ジャーナル フリー
     症例は70歳, 女性. 間欠的な腹痛, 腹満症状で入退院を繰り返していた. 初診より約8 ヶ月目に腹満, 嘔吐症状により入院となった. CTで上腸間膜動脈を軸としたwhirl-like patternを認め, 絞扼性イレウスと判断して緊急手術を施行した. 術中所見では, 絞扼されていたのは後腹膜に固定されていない移動盲腸および上行結腸であり, 腸回転異常症に起因する中腸軸捻転と診断した. 絞扼腸管は浮腫が強くmotilityが不良と判断されたため, 回腸30cmおよび右側結腸を切除した. 術後経過は良好で, 14日目に退院した. 本症例は捻転と自然整復を繰り返し間欠的な腹部症状を生じる慢性例であった. 慢性の不定愁訴を症状とする腹痛患者の診察においても, 多彩な病態をとる本疾患の可能性も念頭にいれて診察を行うことが重要であると考えられる.
  • 前村 道生, 六本木 隆, 岩波 弘太郎, 沼賀 有紀, 坪井 美樹, 小山 徹也
    2011 年 61 巻 4 号 p. 531-535
    発行日: 2011/11/01
    公開日: 2011/12/14
    ジャーナル フリー
     症例は右乳癌で乳切後の69歳女性. 平成14年の手術後5年間アロマターゼ阻害剤を内服している. 平成21年の乳癌検診時, マンモグラフィで左乳房の異常陰影を指摘され当院受診. マンモグラフィでは左A領域に長径1.0cmの孤立性腫瘤陰影を認め, 超音波検査でも同部位にhypoechoic lesionを認めたが, 検診時には触知されていない. 局所麻酔下に摘出したところ, 割面最大径1.0cmの腫瘤を認め, 病理組織学的にはscirrhousに浸潤した癌細胞の細胞質に広くアポクリン様変化を認めたためアポクリン癌と診断した. ER, PgR, HER2いずれも陰性であった. 残存乳房照射以外に術後補助療法は実施せず経過観察中である.
資料
  • 中澤 理恵, 坂本 雅昭, Batgerel Oidov
    2011 年 61 巻 4 号 p. 537-542
    発行日: 2011/11/01
    公開日: 2011/12/14
    ジャーナル フリー
     群馬大学大学院保健学研究科およびHealth Sciences University of Mongolia (HSUM) との学部間交流協定を基盤とし, モンゴル国で初めての理学療法学科新設および理学療法士育成のための教育支援を行った. 具体的には, 理学療法カリキュラム作成の助言や専門科目に対する特別講義・実習指導などである. カリキュラムに関しては, 日本厚生労働省が規定している指定規則に準じ, 群馬大学の教育課程を参考に構成した. また, 群馬大学の担当科目は, HSUMからの要望をもとに運動学や評価の講義・実習を中心とした. このため, 臨床技能や介入に関する内容を取り入れることが物理的にも困難であった. 2011年5月に理学療法学科の第1期生が卒業したが, 今後は臨床思考過程や臨床技能に対する教育支援を中心に, 両大学の交流を継続していく必要があると考える.
  • 高橋 美砂子, 橋本 由利子
    2011 年 61 巻 4 号 p. 543-548
    発行日: 2011/11/01
    公開日: 2011/12/14
    ジャーナル フリー
    【目 的】 介入プログラム終了後に行った利用者と職員からの意識調査から集団的アプローチによる口腔体操の継続とその支援のあり方を検討する. 【対象と方法】 介護通所施設において集団的アプローチとしての口腔体操を6ヵ月間介入した後に, 利用者 (n=15) と指導した職員 (n=22) に調査を行った. 利用者には口腔体操の感想と今後の継続意向に関する聞き取り調査を, 職員には体操内容や利用者の変化等について無記名のアンケート調査を行った. 調査期間は2009年9月である. 【結 果】 利用者の多くは口腔体操について「ふつうだった」と答え, 自ら取り組むのは難しいが, 通所施設の仲間と一緒なら続けたいと答えた. 口腔体操を指導した職員の約半数は楽しかったと答え, そう回答した職員は利用者も楽しそうだったと捉え, 利用者の変化について多くの気づきが認められた. 【結 論】 利用者が口腔体操を継続するためには, 職員のモチベーションを高めることが不可欠であり, 職員が置かれている現状を考慮し, 現場に即したプログラム作りが大切である.
流れ
抄録
編集後記
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