北関東医学
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腹部大動脈瘤の手術、ことに合併疾患との関連について
安斉 徹男川辺 昌道小林 剛一飯島 哲夫小西 敏雄加藤 盛人斉藤 光男
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1982 年 32 巻 6 号 p. 553-559

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抄録
1) 腹部大動脈瘤24例のうち18例に根治手術を行なったが, そのうち77歳例を術後3日目に失なった.
2) 非手術となった症例の原因としては, 脳血行障害と冠不全が主たるものであった.前者は適応除外因子として, 後者は危険因子として作用していた.
3) 虚血性心疾患の既往を有するもの, 及び心電図にてその疑いのあるものには, 冠動脈造影を行ない, 術前から術後にかけての管理に際して極めて有用であった.
4) 腹部大動脈瘤は全身の動脈硬化症の, 部分的表現であると云う認識の下に, 本疾患患者の診療を行なう必要がある.
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