1992 年 42 巻 4 号 p. 387-394
群馬県における男子尿道炎の実態調査を1990年4月から1991年3月までの1年間に県内の7病院を受診し, 加療を受けた317例を対象としておこなった.
淋菌性尿道炎 (gonococcal urethritis : GU) は88例 (27.8%), 非淋菌性尿道炎 (non-gonococcal urethritis : NGU) は229例 (72.2%) であり, NGUの中で80例 (34.9%) にChlamydia trachomatisを認めた.GUおよびNGUともに20代から30代に患者数のピークを認めた.感染源となった対象はprostituteがGUでは30例, NGUでは38例と最も多かったが, NGUではガールフレンド, 行きずりの女性も36例と同様に多く認められた.また, 感染場所は県内が最も多く20例 (6.3%) であった.群馬県でも他の地域と同様の傾向が認められた.