2004 年 54 巻 2 号 p. 119-124
【目的】一般市民の関心の高い, 相補代替医療を主軸として取り上げた「セルフケア講座」を開講し, その効果を検討した.【対象と方法】群馬県吉岡町保健センターにおいて, 3ヶ月間, 計5回開講した.参加者数は平均37.6名であった.プログラムはDr.Weil の提唱する “8 weeks to optimum health” をもとに作成し, その達成度を各自10点満点で自己評価して頂いた.効果は, Profile of Mood States と精神健康調査票を用いて評価し, 1回目と4回目とで比較した.【結果】達成度の自己評価では, 減少したのは「課題」のみであった.POMSではDepression-Dejection の項目及びConfusion の項目において統計学的に有意な改善を認めた.GHQ30では, 総得点において統計学的に有意な改善を認めた.【結語】「相補代替医療」は地域保健活動に有効な方法論を提供しうることが示唆された.