抄録
カレンダロールはゴム工業の初期において誕生した圧延装置である.通常2-4本のロールを組合せた素朴な機械であり,塩ビ業界でフィルムの圧延に使用されるまではほとんどみるべき進歩のなかった圧延装置である.塩ビ業界で使用されるに及び,ドリルドロール,ロールクロッシング,ロールベンデイングなどロールに関する開発が相次いで行なわれ,その後の開発は停滞気味であったが,近年高速化の問題が大きく採り上げられ,現在は500m/minを目標に,高速で精密なマンモスカレンダの研究に本格的に取組んでいる現況である.