抄録
SrSiO3は約11 GPaでSrSiO4とSrSi2O5の2相に分解する。SrSi2O5相のX線回折パターンはこれまで珪酸塩鉱物において報告されていない未知のものであった。そこで、SrSi2O5組成を持つ高圧相を16 GPa, 900℃で高圧合成し、SrSi2O5相のみのX線回折プロファイルを取得した。そして、そのX線回折プロファイルについてBaGe2O5_III_の結晶構造をモデルとしてリートベルト解析を行った。その結果、空間群Cmcaの斜方晶系において、格子定数はa=5.2389(1)Å, b=9.2803(2)Å, c=13.4411(2)Åと決定された。頂点共有したSiO6とSiO4多面体からなる層状の骨格が基本となっている。ストロンチウムのサイトはそのSi-O多面体からなる層の間に位置し、酸素12配位である。また、平均Sr-O距離は2.729Åで、比較的大きなイオン半径を有する陽イオンを収容することが可能な構造であることを示している。