日本鉱物学会年会講演要旨集
日本鉱物学会2005年度年会
セッションID: K1-03
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KAlSi3O8-NaAlSi3O8系ホランダイトの高圧相関係
*赤荻 正樹網代 秀明糀谷 浩
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抄録

マルチアンビル装置で24GPaまで、NaAlSi3O8の高圧相関係および1400℃でのKAlSi3O8-NaAlSi3O8系ホランダイト固溶体の安定領域を調べた。高圧合成試料を微小部および粉末X線回折法で調べ、SEM-EDSで組成分析を行った。 その結果、NaAlSi3O8組成では800-2000℃の範囲で21-22GPaでNaAlSi2O6ジェダイト+SiO2スティショバイトがNaAlSiO4カルシウムフェライト+2SiO2スティショバイトに転移するが、NaAlSi3O8ホランダイトは見出されなかった。また1400℃におけるKAlSi3O8ホランダイトへのNaAlSi3O8の固溶量は40-50mol%であり、1000℃の40mol%に比べて大きな増加が見られなかった。以上のことから、NaAlSi3O8ホランダイトの安定領域は2000℃以上のかなり高温領域にあることが予想される。このことは、隕石中のNaAlSi3O8に富むホランダイト相の生成条件と調和的である

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© 2005 日本鉱物科学会
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