抄録
自動運転時代の到来は,事業用自動車の運行にも影響をもたらしうる.しかし,現実にあり得そうなシナリオは,運転支援システムが事業用自動車にも広く普及するものと考えられ,ドライバがシステムについての適切な態度と知識を持つことが重要となる.事業用自動車のドライバに,自動運転・運転支援に関する何を理解させ,どのような態度を持たせ,理解や態度の適切さをいかにして評価・確認をするべきであろうか.本稿では,これらの問いに対して検討を試みたものである.具体的には,運転適性診断に着目することの重要性を指摘し,システムへの過信という観点から評価すべき項目の案を示した.