抄録
阪神高速道路では,1969年より交通状況を迅速に把握し,円滑な交通流を確保する目的で交通管制システムを運用してきている.2003年から運用してきた前システムが老朽化したため,2021年4月より新たな機能を追加した新交通管制システム(HI-TEX)の運用を開始した.本システムの設計にあたっては,お客様への情報提供の高度化だけでなく,交通管制員が交通状況をより迅速に・的確に把握共有できるようシステム設計を実施したのに加え,管制員の動線を考慮したレイアウト設計を行った.本稿では,新システムに新たに追加された機能の目的と概要,本システムの設計思想について述べるものである.