2023 年 53 巻 2 号 p. 3-7
補助標識は文章で表示するものが多く,限られた標識の面積に文章を収めるために,文字を長方形に変形させていることが多い.もともと正方形の中に設計された文字を長方形に変形すると,横画は変わらないが縦画や縦方向の懐が狭くなり,可読性が損なわれてしまう.欧米ではこのような場合,開発時から長方形に設計されたコンデンス書体を使用している.日本にもコンデンス書体はいくつか存在するが,現時点で道路補助標識に使用できるものがない.なぜそのようなことになるのか,欧文のフォントと日本語フォントの違いから探ってみた.