本稿では,鯖江市東陽中学校の1年生を対象として実施したSDGsまちづくり学習の実践からみえた 鯖江市の自転車利用環境の課題と今後の自転車利用の可能性について整理した.結果,自転車によるまち巡りの嗜好度は78.9%から85.5%であることが示された.一方,自転車の立場からみた鯖江市内の道路の安全度は48.7%から59.2%であった.そのため,道路環境の改善を図り,自転車にとって安全だと思える環境を整えていくことで,まちへの関心や愛着を高め,将来的には自動車による移動の低減につながり,まちの魅力と安全性が高まっていくのではないかと考える.