小学生(3年生と5年生)における教科書教材文の辞書を使った語句調べを実験的に調査した。リサーチクエスチョン(RQ)1で教材文の中で学習者が分からなかった語(辞書で検索した語)を分析した結果、上位層では教師がその教材で教えたいと思われる典型的な語が多かったが、他層では日常的な語が多く検索されていた。RQ2で紙辞書と電子辞書とで検索方法がどう異なるのかを分析した結果、紙辞書よりも電子辞書の方が検索が速くでき、これは学力層に関係なかった。RQ3で検索語の辞書での掲載状況を分析した結果、学習者がその後の意味を理解することが難しいと思われる語は40%もあった。RQ4で学習者はどう感じたのかを分析した結果、紙辞書よりも電子辞書の方が楽しかったという意見が多くみられた。