情報社会の進展に伴い,携帯電話やスマートフォンなどのメディア端末機器の所持年齢の若年化が進んでいる。児童生徒の適正な情報活用のため,メディア端末機器を提供する家庭教育の役割は大きく,家庭での考えや利用状況などが影響される。そこで,本研究では,保護者のメディア端末機器の利用状況や実態が児童生徒にどのような影響を与えているのかを計量テキスト分析に基づいて解明を試みた。その結果,保護者は学年進行に伴い,情報安全を含めた情報の活用について児童生徒自身が自ら考え,行動することを期待する一方,フィルタリング等の機能に頼る傾向もみられた。また,情報機器の安全な利用に関しては,親子が共にメディア端末機器に触れることでルールやフィルタリングの機能を理解していることが示唆された。