コンピュータ&エデュケーション
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事例研究
コミュニケーションロボットを活用した児童の自尊感情向上の研究
-弱いロボットの中長期的な相互作用による検証-
小林 渓太 寺本 洋次郎塩田 真吾和田 翔太小野田 弘士
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2017 年 43 巻 p. 49-54

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抄録

 日本の若者の自尊感情は海外諸国と比較すると低い傾向にあり,先行研究からも自尊感情が高ければ高いほど学力が高くなるという報告もあることから,学校教育において子どもたちの自尊感情をどう高めるかが重要な課題である。本研究では,賢くないコミュニケーションロボット(弱いロボット)を活用し,子ども達にロボットの面倒をみてもらいながら中長期的に関わらせることで,子どもたちの自尊感情を高めることができるかどうかを検証した。その結果,時間の経過とともに,子どもたちが「ロボットの話を聞いてあげる」という内容が増加し,ロボットの話に合わせることでコミュニケーションを成立させていくようになるという結果が得られた。また,事前事後のアンケート結果を比較すると,子どもたちの自尊感情が有意に上昇した結果が得られた。

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