2021 年 50 巻 p. 66-71
2020年はコロナの影響でオンライン授業の導入が必須となり,対面授業が再開されてもICT活用は後戻りできない状況となった。本研究は,大学初年次のドイツ語初級クラスでオンラインクイズツール「Kahoot!」と「Quizizz」を用いた授業実践を通し,クイズツールの比較,効果の検証を行なった実践研究である。まず「Kahoot!」と「Quizizz」の機能の比較を行い,2つのクイズツールを対面授業におけるICT活用という点から実際の授業に導入し,アンケートによって学生のクイズツールに対する評価と学習への効果を検証した。クイズツールの導入は他者との競争という面で学生の学習意欲を高め,画面表示を含めた操作性という点では「Quizizz」を用いた学習活動を高く評価するという結果が得られた。「Quizizz」はクイズ終了後の再チャレンジや出題された問題がフラッシュカードとして振り返り学習が可能な点を活かし,より効果的な学習を行うために有効なツールと考えられる。