2023 年 54 巻 p. 54-59
本論文では,オンライン環境で「ものづくり」教育を実践する方法を示すこと,同様の内容で対面で実践した場合の学習効果と比較することを目的とする。Wi-Fi接続可能な小型のマイコンを用いたIoTシステムを開発する「ものづくり」教育において,オンライン環境で演習を行えるように,IoT開発キットの準備・配布,サポート資料の作成・配布,コミュニケーションツール(Teams)を用いた演習環境の構築を行い,授業を実践した。その結果,最終課題のスコアと学習での認知負荷のスコアにおいて,オンライン授業と対面授業で違いは認められなかった。学習の好感度,信頼度,適用度についてもオンライン授業と対面授業で違いは認められなかった。以上より,オンライン演習を対面と同じように実践できていたことが示唆された。