日本蚕糸学雑誌
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ポリアクリル酸ヒドラジドによる土壌処理のクワ生育に及ぼす影響
水溶性高分子ヒドラジン化合物の土壌改良への利用に関する研究 II
北野 実藤原 春雄河野 清
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1984 年 53 巻 6 号 p. 483-488

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抄録
水溶性高分子ヒドラジン化合物であるポリアクリル酸ヒドラジド (Hz・PA) によるクワ栽培における土壌処理の効果を明らかにするため, クワの生育, 桑葉成分及び土壌の化学性, 耐水性団粒生成などに及ぼす影響を検討した。供試土壌 (<2mm) は岩倉土壌 (赤黄色土, 未耕地, 14Å Al-inter layer 鉱物に富む) から調製した。土壌の pH(H2O) を6.5に調整し, Hz・PA 0.02~0.2% (W/V) の水溶液で土壌処理すると, クワの生育が著しくすぐれた。このときのHz・PAの電荷は非イオン性で土壌に作用する。桑葉中のN, タンパク態N及びK2O含量はHz・PAの処理濃度が高くなるほど, その値を増した。土壌中の全Cと全NもHz・PAの処理濃度とともに増加したが, 本高分子の構成成分であるCとNが直接関係していると考えられる。また粒径>2mmの耐水性団粒はHz・PAの処理濃度の増大とともに著しく増加した。このようなHz・PAの各処理区の土壌条件は, N, P2O5及びK2Oのクワによる吸収を高めるのに効果的であった。
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© 社団法人日本蚕糸学会
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