日本蚕糸学雑誌
Online ISSN : 1884-796X
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絹へのアミノ基の導入
古畑 研一出野 知山内 達夫坂本 宗仙
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1996 年 65 巻 5 号 p. 319-325

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抄録
家蚕絹フィブロインを塩素化し2-アミノエタンチオール, 1, 6-ジアミノヘキサンおよびポリエチレンイミンで処理した。この処理により多量のアミノ基が絹に導入された。2-アミノエタンチオールによる45℃, 3時間の処理では, セリン減少量の約65%に相当するS-(2-アミノエチル) システイン残基が生成し, 生成量は絹1g当たり0.4mmolを越えた。アミノエチルシステイン残基中のアミノ基はヨードメタンによりメチル化された。1, 6-ジアミノヘキサン処理により6-(3-アミノヘキシルアミノ) アラニン残基が生成した。ポリエチレンイミン処理によっても多量のアミノ基を含む絹試料が得られた。
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© 社団法人日本蚕糸学会
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