抄録
微量な超強酸塩(パーフロロブタンスルホン酸カリウム(FBS))を添加したポリカーボネート(PC)の熱分解と燃焼挙動について検討を行った.100 ppm から 10000 ppm という微量な添加物の影響を見ることから特に再現性に留意して実験を行った.その結果,100 ppm 程度の FBS の添加によって PC の燃焼が抑制され,UL 垂直燃焼実験において再現性よく 5 s 以内で自己消炎することが明らかになった.FBS と類似のパーフロロメタンスルホン酸カリウム(FMS)でも効果が見られた.また熱重量分析を行ったところ FBS を添加することによって 5%および 50%重量減少温度が低下し,700℃ における熱分解残渣の減少が見られた.微量添加の影響,重量減少温度の低下,および熱分解残渣の減少が難燃性に寄与するという従来の知見と異なる結果が得られた.