高分子化學
Online ISSN : 1884-8079
Print ISSN : 0023-2556
ISSN-L : 0023-2556
塩化ビニルの重合に関する研究
第8報塊重合の重合加速と重合機構
宇野 泰三
著者情報
ジャーナル フリー

1958 年 15 巻 164 号 p. 816-819

詳細
抄録

塊重合では重合量 (W) と時間 (t) の問にW=Ktn (Kは定数) なる関係が見出され, nは開始剤濃度 [I] =23.43mol/l・10-3以上では1.30, 6.97mol/l・10-3以下では1.08でその間では [I] の変化とともに変ることがわかった。た, 塩化ブチル (BuCl) を希釈剤, ドデシルメルカプタン (DSH) を連鎖移動剤, クロトン酸無水物 (CAH) を架橋剤とて加えると, 各場合ともnの値は小さくなる。これらの現象をとおして粒子の形成される過程, 粒子中のモノマーの挙動, リマーラジカルのocclusionによる重合加速と停止の関係などについて考察した。重合は50℃ で行った。

著者関連情報
© 社団法人 高分子学会
前の記事 次の記事
feedback
Top