1958 年 15 巻 164 号 p. 811-816
αα'アゾピスイソブチロニトリル (ABIN) を開始剤とする50℃ の重合では, 無水の系も水で飽和された場合も重合速度および重合機構にほとんど差が認められないから, 懸濁重合も塊重合の結果で考察しうる。重合速度に関する式としてRp=Kα [I] +Kβ [I][M] +Kγ [I] 1/2 [M], 1/P=CM+C0/M+Rpγ/kp2/kt [M] 2を導いた。無水クロトン酸 (CAH) を架橋剤として添加すると前式の2分子停止に関する定数Kγ は減少し, [I] の指数は0.56から0.7に増加することを認めた。