1960 年 17 巻 177 号 p. 7-12
ポリ塩化ビニル, ポリエチレン, エチル繊維素ポリイソブチレンの分子重合度および重合度配分 (Degree of Polymerization, its Distribution) のと気体, 水蒸気の透過係数との関係を求めた。低重合度になるとわずか透過係数が大きくなるが, 機械的強度の低下ほど著しくはない。また重合度配分の影響もほとんど認められなかった。低重合度の透過係数のわずかの増加は, 拡散係数の増大に起因し, 溶解度係数には影響されない。これは低重合度になると高分子皮膜がわずかな応力によって, 欠陥部分間隙などが生じやすくなったためと考えられる。