高分子化學
Online ISSN : 1884-8079
Print ISSN : 0023-2556
ISSN-L : 0023-2556
ポリビニルアルコールのモノクロル酢酸化反応の動力学
桜田 一郎坂口 康義細井 君平福井 節也
著者情報
ジャーナル フリー

1960 年 17 巻 177 号 p. 83-86

詳細
抄録

ポリビニルアルコールおよびそのモノクロル酢酸エステルを, モノクル酢酸と水との混合液中で塩酸を触媒として反応を行なった.その結果, エステル化とケン化の両反応の間に可逆平衡が存在して, 1官能分子と同一形式の平衡関係が成立すること, および反応は簡単な可逆2分子式にほぼ従って進行することを認めた。この反応の平衡定数ならびに速度定数は, メタノールのモノクロル酢酸化反応のそれらと同程度である。これらの結果は, ポリ酢酸ビニルのケン化機構に対する従来の考えを支持している。

著者関連情報
© 社団法人 高分子学会
前の記事 次の記事
feedback
Top