高分子化學
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高級アルキルビニルエーテルの共重合
第8報ビニルアルコールとの共重合体の合成と性質
赤染 義一酒井 鎮美村井 孝一
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1960 年 17 巻 186 号 p. 621-627

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抄録

オクチルよリオクタデシルに至る高級アルキルビニルエーテルと酢酸ビニルの塊状共重合を行ない, 得られた重合率10%程度の初期共重合体をアルカリケン化し, ビニルアルコールとの共重合体を合成した。ケン化前後の共重合体の重合度およびモル組成に変化なく, 高級アルコキシ基はケン化の影響を受けないと考えられた。熱水に不溶の共重合体の重合度測定のため, 塊状重合を行ない初期重合物をケン化した未分別PVAについて, ジメチルスルポキシド溶液30℃ の粘度式を求め次式を得た。
ついでビニルアルコールとの共重合体のフィルムの性質について検討した。共重合体中の高級アルキルビニルエーテルの増加とともに、有機溶剤に膨潤, 溶解しやすくなる。一方熱水に対して不溶となり膨潤性は激減し, 特に10ないし12以上のアルキル炭素数のビニルエーテルでは, 05ないし15mole%で効果が著しい。共重合体フィルムの機械的性質より, 内部可塑化の効果がみられるが, 高級アルキルビニルエーテル1mole%程度では機械的性質への影響は小さい.

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